東塔(とうどう)から北へ1km程にある西塔に向かいました。
西塔(せいとう)は第2世天台座主寂光大師円澄によって開かれました。
移動手段には、自家用車・シャトルバス・徒歩とあります。
車だと5分ほどですが、歩くとなると20分以上はかかるようです。
私は自家用車での移動でしたが、歩く人たちが多いことに驚きました。
駐車場に車を止めて、
東塔入口で購入した3地域共通チケットを入口で見せて入場します。
しばらく歩いて行くと・・・・。
最初に目にする建造物が「にない堂」です。
同じ形をしたお堂が廊下によってつながっています。左が常行堂。
右が法華三昧を修す普賢菩薩を本尊とする法華堂です。
こちらは僧侶たちが、実際に修行を行なうお堂であり、
弁慶が両堂をつなぐ廊下に肩を入れて担ったとの言い伝えから、
「弁慶にない堂」と呼ばれています。国重要文化財に指定されています。
階段途中には、恵亮和尚を本尊として祀っている「恵亮堂」がありました。
当時、修力霊験に最も優れた和尚で、京都の妙法院を創建した人です。
西塔の本堂にあたるのが延暦寺に現存する最古の建築物『釈迦堂』です。
三井寺の園城寺の金堂でしたが、秀吉が文禄四年(1595年)に西塔に
移築したもので「転法輪堂」とも言われます。もちろん国要指定です。
こちらは階段を上った高台にある釈迦堂の鐘楼です。
釈迦堂をもう少し奥に入ったところには、
一般の方々が修行体験を出来る研修道場「居士林」が
ありましたが、立ち入り禁止エリアだったので撮影も避けました。
西塔の駐車場近くに戻って、
伝教大師最澄上人の御廟所がある「浄土院」を目指しました。
数多くの施設の中で一番気に入ったのが、こちらの「浄土院」でした。
東塔に引き返す格好になります。西塔入場口から10分程歩きました。
「浄土院」は東塔と西塔の境目に位置し、所属は東塔地域になります。
弘仁13年(822年)6月4日、56歳で入寂された大師の遺骸を、
仁寿4年(854年)7月、慈覚大師が「浄土院」に移して安置しました。
比叡山中で最も清浄な聖域だそうです。枯山水の見事なお庭でした。
「西塔」から「横川地域」へ移動途中にあった「峰道レストラン」です。
比叡山ハイウェイの頂上付近からは、遥か彼方に琵琶湖が見えました。
「延暦寺」という一塔の建造物があるわけではありません。
比叡山「延暦寺」とは、山内に点在する約150ほどの堂塔の総称です。
山内を地域別に三つの地域に区分しています。
東を「東塔(とうどう)」、西を「西塔(さいとう)」、北を「横川(よかわ)」。
比叡山延暦寺の広大さに比例するように、
ついついブログも長くなってしまいました。明日は横川地域です・・。